パワエレ業界は人材不足!
パワエレ業界は慢性的な人手不足です。
一昔前は、パワエレを必要とする分野は発電所や変電所、
電車、新幹線、工場用モータ、インバータなど大電力を扱う分野のみでしたが、
今では家庭用エアコンから車載機器などの電力の小さい機器にも
パワエレが必要となっています。
もともと、パワエレを専攻する学生が圧倒的に少ないので、
業界の需要に対して、供給量不足です。
パワエレ人材は就職に困らない
パワエレをメインとしている研究室が少ないため、
知っている研究室の卒業生がどんどん入社してきます。
(別に学閥とかがある訳ではないです。)
入社してきているパワエレ研究室卒業の人の知識レベルを見ると
はやり他の人とは一段も二段も違います。
知識レベルが高いというよりも、考え方の勘所が優れていると
いう表現が適切かもしれません。
パワエレ業界内で有名な東京工業大学の赤木先生は、富士電機の技報の中での
対談で以下のように述べています。
日本の大学でパワエレを理論から実験まできちんと学べるのは15校ぐらいです。一つの研究室から修士課程を修了する学生は年6人ぐらいですから、15大学で90人ぐらい。この貴重な90人の学生を多くの企業が奪い合うことになり、企業は常に技術者不足です。
逆に学生の側から見ると、就職に困ることは全ありません。私の研究室の修士学生は引く手あまたです。博士学生もいろんなメーカで活躍しています。マスコミなどで報道されているような”博士課程修了者の就職難”は少なくともパワエレ分野には当てはまりません。
「パワーエレクトロニクスでエネルギー革新を目指す」
富士電機技報 2014 vol.87 no.2
まさにこの意見に同感です。
パワエレ研究室
上述の対談の中で、パワエレ研究室が15大学程度とありましたが、
いったいどこの研究室でしょうか。
当方の独断と偏見で選んでみたいと思います。
番号をつけていますが、思いついた順番です。
(優れている研究室順番ではありませんので、誤解なきよう。)
【1】東京工業大学:赤木 泰文、藤田 英明、萩原 誠
マルチレベル変換器を中心に大電力系の研究をメインとしている印象です。
近年は、SiCなどの素子にも積極的に関わっていると思います。
【2】北海道大学:小笠原 悟司、竹本 真紹
小笠原先生は、宇都宮大学で研究をされていましたが、
近年北海道大学に移られました。
モータ制御から変換器の制御に研究内容がシフトしてきた印象です。
まずは、ココまで。次回以降で残りを紹介していこうと考えています。
ではでは。