インバータの出力電圧は正弦波ではない!
インバータとは
インバータとは直流を交流へ変換する装置である。と頻繁に説明される。
例えばこちら。
別に間違ってはいないが、インバータを学び始めたばかりだと
誤解して理解することが多いのが実情です。
どのように誤解しているかと言うと、
①出力される電圧は、アナログ的な綺麗な交流(正弦波)が出力されると誤解
②電圧、電流の概念がまったくない
となります。
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初心者は、オームの法則は直流だけにしよう!
基本の考え方
電気回路の法則で、まず出てくるのが「オームの法則」です。
定義としては、説明するまでもないと思いますが、
[ V = I × R ]
電圧【単位:V】は、電流【単位:A】×抵抗【単位:Ω】
となります。
実設計の中でも使用頻度は高くて、
①抵抗の分圧計算や②通電電流の計算に使用します。
これらの計算は、定常状態(直流)で考えることが多いため、
オームの法則を使用して計算します。
①抵抗の分圧計算例
5Vの電源を10kΩ抵抗の2直列で分圧する場合、
5V×((10k)/(10k+10k))=2.5V
となります。
抵抗分圧は、以下のサイトがわかりやすいかと。
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このブログの目的
当方、車載パワーエレクトロニクス機器の開発に従事する中堅エンジニアです。
今、パワエレ人材は以下の2点から非常に不足しています。
①大学から送り込まれてくるパワエレ系の学生さんが少ないこと
②昨今の電動化への時代の流れによる需要増
①補足
パワーエレクトロニクス業界は、非常に狭い業界で、
大学でまじめに学生を指導している研究室は数えるほどしかありません。
そのため、どこの企業にも知っている研究室のOB、OGがおり、
知り合いを辿っていけば、誰とでも連絡が取れるといっても過言ではないです。
②補足
各社自動車のハイブリッド化の推進、二輪車や産業機器までもが電動化が進んでいる。
パワエレ人材が不足しているため、専門外の人(Ex.情報系、化学系専攻の人材)が
パワエレ機器の開発を担当することが多くなっています。
そのため、本来であれば大学や大学院で学んでいることを知らずに
開発に携わっており、適時必要な知識を教え込んでいるのが実情です。
本ブログでは、専門外の人が必要となるパワエレの知識に関して、
マニアックに説明していけたら良いと考えています。
本音を言いますと、毎回毎回いろんな人に同じことを聞かれて、
同じ説明をしており、非常に面倒です・・・
いったいどれだけの人にインバータの変調方式を説明すれば良いのでしょうか!
要するに、まずはこのブログを読んでから聞きに来てねって言いたいのです。
なお、基本的な知識に関しては、既にいろんなHPやブログなので説明されているので、
ここでは、学習に有益なHPを紹介することになると思います。