車載パワーエレクトロニクスの世界

車載機器に利用されているパワーエレクトロニクスの世界をマニアックに説明

パワエレエンジニアは、配線を踏むな!

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 学生時代に言われて印象に残っている言葉です。

 

「パワエレエンジニアは、配線を踏むな!」

 

 

当方は、玩具のような電流しか流さない変換機を用いて、

制御理論を研究していたのですが、その時に先輩から言われた言葉です。

 

そのときは「なぜ駄目なんですか?」とは言えず、素直に受け入れました。

今考えると、先輩の真意は以下だったと思います。

 

 

①通電中に配線を踏むと感電する恐れがある。

 (被覆等が剥けていたり、絶縁不良の配線だった場合)

②配線の熱で火傷する恐れがある。

③配線を踏むとその部分の導体が硬くなり、抵抗が増加し、

 実験結果に影響を及ぼす。

④配線を踏んだ部分との間に浮遊容量を形成し、ノイズ経路が変わり

 実験結果に影響を及ぼす。 

⑤配線に足を引っ掛けて転ぶ恐れがある。

 

今では結構大電流を扱うことが多くなったので、

通電中はと~っても怖いので、

絶対に配線を踏もうとも思いません。

 

周囲のエンジニアの中には平気で配線を踏む人も居ますので、

早い段階で教育を受けてよかったと思います。

 

 

この言葉をこころに刻んで頂いた先輩は、

卒業後に学会では数回お見かけしましたが、

今ではすごい人になっているようです。

 

ではでは。